すきま英語

ミモザの日

3月8日が近づくと、思い出すことがあります。義父がいつも黄色いミモザの花を家に届けに来てくれたことです。
義父は毎年欠かさず、その花を届けに来ていました。
私が受け取ると義父はさっさと車で帰っていきました。
3年前に他界した義父ですが、今思うと、外国人の私を家族として受けいれてくれていたのだなと思います。

さて、なぜ彼はミモザの花を毎年私に届けていたのでしょうか。
それは、3月8日がFesta della donna女性の日だからです。

世界的にこの日は国際女性デ-で、日本でも最近知られるようになってきていますね。
この女性の日にイタリアやフランスでは、日頃の感謝を込めて、女性にミモザの花を贈る習慣があるのです。

この日は家事や育児から解放され、多くのお母さん達が女友達と出かけて心置きなく夕べを楽しみます。
友達と外食するのもよし、飲みあかすのもよし、なかには男性ストリップショ-に行く女性たちもいます。
女友達とではなく、家族や恋人、ご夫婦でロマンティック・ディナ-に出かける方も、あるいは料理上手なご主人の手作りディナ-でリラックスの方もいます。

私は家事・育児から解放されたい派なので、イタリアに住んでいた時は息子のママ友達と外でおいしいものを食べ、怒涛のト-クで大いに楽しみました。

第二次世界大戦後に始まったこの習慣、なぜミモザの花なのでしょうか?
鮮やかなミモザの黄色と丸い形が太陽を思い起こさせ、人々の心をを明るくしてくれるからでしょうか?
厳しい冬に力強く花を咲かせ、楽し気にふさふさまとしている姿が、女性のしなやかさと活力に結びつくからなのでしょうか?

ミモザは優しさや優雅さ、友情を象徴する花と考えられ、子供たちから母親へ、友人同士で、恋人同士でと様々な関係で贈られています。もちろん、孫からおばあちゃまへも贈られます。

義父はミモザの花を忘れずに届けてくれていましたが、雑務に追われているその息子はそんなことを考えている余裕がないのか、フランスに来てからミモザとは縁遠い生活をしていました。
が、偶然3月8日近くにお夕食に招いた友人のご主人が、なんと、去年私にミモザの花を贈ってくれたのです。
いや-、感激でした。

3月8日はまだ早いですが、春の訪れを告げるように、街のあちこちで、今ミモザが売られています。

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Masami
英語磨きのヒントや、おすすめ教材&学習法を英語大好き人間の皆さんにお届けしていこうと思います。 また、現在住んでいるフランスを中心に、海外生活、海外風景、海外食文化も発信していくつもりです。 長い海外生活で感じたり、見たりした ”お国が変われば、人間気質も、美意識も、食文化も違う” 、そんな文化比較論みたいなことにも触れてみたいと思います。

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