すきま英語

英語の修辞技法 1-12:Aposiopesis

笑う文学「スタンダップコメディ」が好きな、パンダ先生です。

文学の表現によくある修辞技法(しゅうじぎほう)を紹介するのが、「英語の修辞技法」シリーズ。

第12回は「Aposiopesis」について。

修辞技法の記事一覧はこちら。

修辞技法とは

修辞技法(しゅうじぎほう)とは、まっとうでない表現を使うことで、レトリック効果を生む技術のこと。

レトリック(rhetoric/修辞学)とは、「効果的に話したり書くこと」です。「美しく表現すること」とも言えます。

日常生活でも使う「比喩」も、修辞技法のひとつです。

スキームとトロープ

英語の修辞技法は大きく二種類あります。それが「スキーム(scheme)」と「トロープ(trope)」。

スキームは、言葉の意味以外をいじる表現です。語順や文字や発音を、わざといびつに扱います。

例:”To sit in solemn silence in a dull, dark dock, In a pestilential prison, with a lifelong lock, Awaiting the sensation of a short, sharp shock, From a cheap and chippy chopper on a big black block!”

上は、スキームの一つ「Alliteration(頭韻法)」が表現されている文章です。黒字の部分で同じ子音が繰り返されています。ウィリアム・S・ギルバートのコミックオペラ「ミカド」のセリフより。参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Alliteration

ミカド(The Mikado)のポスター。

一方トロープは、言葉の意味をいじる表現。本来の意味から逸脱した意味を用いることが一般的です。

例:”Take my wife—please!”

上は、トロープの一つ「Paraprosdokian」が表現されている文章です。文章の最後の一言で、前半で予測されていた世界観が覆されています。コメディアン「ヘニー・ヤングマン」のジョークより。参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Paraprosdokian

スキームの「Aposiopesis」

「Aposiopesis(頓絶法)」とは、感情的な効果をねらって語りを止めること。

単語のおさらい

  • rhetoric:レトリック
  • scheme:スキーム
  • trope:トロープ
  • Aposiopesis:頓絶法

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パンダ
京都出身です。アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、イスラエルに住んでいました。趣味は海外旅行、映画映画、食事です。スタンダップコメディが大好物。▶︎スタンダップコメディの記事 ▶︎英語の漫才の記事 ▶︎修辞技法 ▶︎食と旅 ▶︎英語ブログ

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