前回までで仮定法の、それぞれの時制についての基本を学びました。
これからは、助動詞の過去形を見たら、まずは仮定法を疑ってください😁
それがネイティブスピーカーの発想です。
勘のいいあなたなら、お気づきかもしれませんが、助動詞の過去形が「丁寧さを加える」というのも、実は「仮定法」の響きがあるからです。
「もしかして、〜できますか?」と仮定を含んで聞くからこそ、丁寧になるわけです。
助動詞の過去形なんてややこしい呼び方にしないで「助動詞の仮定形」と命名していれば、分かりやすかったですよね〜😅
では、その助動詞の過去のニュアンスについてみていきましょう
⭐️助動詞のニュアンス
If I had enough money, I would/might/could do it.
もし私が充分にお金を持ってたら、それをする( )
◇would—~だろうに(通常はこれ)
◇might—~かもしれないのに
◇could—~できるのに
と、こんなニュアンスの違いがあります。
仮定法の慣用表現
「もし〜なければ、〜だろう」と、
実際はあるモノやコトを、それがもしなかったとしたら?と仮定するフレーズがあります。
★「もしも~がないならば」表現《現在のもしも話》
If it were not for〜, S would[could/might] V.
〜のところに「実際はある」ものが入ります。
これがオリジナルですが、If節の部分が次のように段々と省略されていきます。
= Were it not for〜, 同上 =But for〜, 同上 =Without 〜, 同上
ex. If it were not for water, we couldn’t survive.
もし水がなかったら、我々は生存できないだろう
も、短縮してBut for water とか Without waterって言えるわけです。
★「もし~がなかったならば」表現《過去のもしも話》
If it had not been for〜, S would[could/might] have Vpp
だと、あの時に〜がなかったら、〜だっただろう
「実際はあったので、〜ではなかった」の意味になります。
そしてこの文章もオリジナルから次のように省略が可能です。
=Had it not been for〜, 同上 = But for〜, 同上 =Without〜, 同上
そうなんです、But for と Without は現在のもしも話と同形です。
ex. If it had not been for his advice, I wouldn’t have passed the test.
もし彼のアドバイスがなかったら、私はそのテストをパスしてなかっただろう
(実際はパスできたので、彼のアドバイスのおかげと感謝の意を表している)
Exercise1:空欄に最適な語を入れてみましょう
1. If Ann were not busy, she ( ) to the party.
もしアンが忙しくなければパーティに来るのに。
2. If Bill ( ) fail, he will try again.
万一ビルが失敗しても彼はまた挑戦するだろう。
3. ( ) him, we would not have won.
もし彼がいなかったならば、私達は勝てなかった。
4. If I had done my homework, I ( ) free now.
もし宿題を終えていたら今頃自由なのに。
5. If I ( ) rich, I could have bought the car.
もしお金持ちだったらその車を買えたのに。
しっかり考えてから、答え合わせにいきましょう!
答え合わせ
1. would : If節は過去形なので、現在の仮定。助動詞の過去形。ちなみにcould、mightでも正解。ニュアンスの違いは上に書いてありますね。
2. should:「万一」をみたら、shouldが反射的にうかぶように。
3. Without : 空欄に1語ならこれですが、But forでも正解です。過去のもしも話をしていることが、後ろのwould have 過去分詞で分かります。
4. would be:過去と現在のミックスのもしも話です。現在の妄想には助動詞の過去形でしたね。freeは形容詞なのでbe動詞を忘れずに。
5. had been:となりの主文が「助動詞の過去+have+過去分詞」になっているので、過去のもしも話だと分かります。過去のもしも話は、大過去の「had+過去分詞」でしたね。

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