すきま英語

Part 9 名詞&冠詞⑧

前回で冠詞の種類と働きをざっくり説明させていただきましたが、今回は追加でちょっと変わった冠詞の働きについてお話しさせていただきます。

ではさっそく今日のテキストを見てみましょう

*アメリカ英語では患者として病院に行く/居る時もtheをつけます(区別なし)

名詞の表の一番最初に出てきた「普通名詞」には、通常、単数か複数をはっきりさせるというのが英語でしたね。

そして、さらに、その名詞がすでに特定されている名詞なら「the」が必要でした。

例えば、普通名詞のベットなら次のどれがOKでしょう?また、それぞれの文章のニュアンスの違いは何でしょう?

  1. I want to buy a bed.
  2. I want to buy beds.
  3. I want to buy the bed.
  4. I want to buy the beds
  5. I want to buy bed.

正解は? ①ベットが1台買いたい(まだどのベットか決めてないけど)②ベットが何台か買いたい(どのベットか決まってないけど)③そのベットが買いたい(もちろんどのベットか決まってますね)④それらのベットが買いたい(これも決まってます)

というわけで、⑤以外はすべて可能性があります。

このように、普通名詞は基本的には無冠詞になりません。

ところが、それをあえてつけないことで、意味が変わる、ということをご存知でしたか?

例えば、こんな文章を聞いたことはありませんか?

I’m going to bed.

さっきの「ベットを買う」の意味ではbedの無冠詞はあり得ませんでした。が、こちらはアリです。
むしろ、このフレーズよく聞きますよね?

この場合、go to bed=ベットに行く=go to sleepの意味で使われているからなんですね。

では、go to the bedとつけたら?
これは実際に「ベットに行く」という意味になり、sleepの意味は含まれていません。

というわけで、テキストの例文の意味も考えてみてください。

I go to school と I go to the school の意味の違いは何でしょう?

theがついたschoolは、現物の、建物としての学校です。なので、実際に学校に行くという意味です。

ということは、無冠詞の go to school は、学校に行くだけではなく、そこで勉強するという意味で使われています。

参観日に親が学校に行くときは、どちらを使いますか?

勉強しに行くわけではないので、もちろん the school になります。

このように、物理的にその建物に行くならtheが来ますが、ついてないときは、その建物の中での行動に重きがおかれています。

病院に行く=診察してもらう= go to hospital という意味を含みます。

教会に行く=お祈りをする=go to churchという意味になります。

テレビを観るは、watch the TV or TV?

では、テレビを観るときは、どっちでしょう?

テレビ📺とは形がしっかりした、数えられる普通の名詞なので、通常は冠詞をつけますね。

先ほどのbedと同じく、I want to buy a/the TV(Televisionの略称)のように。

でも「テレビを観る」というとき、あなたは家電としてのTVを見ていますか? 
つまり、電源を入れてない状態のテレビをじっと見ているという意味です。

違いますよね?テレビの画面に映る番組を見てるわけですよね。

それが watching TV の無冠詞状態です。
watchは動いているものを、目で追いかけている感じの動詞です。
家電のTVは動かないので watching the TV っていうのも違和感があります。

next/lastにtheがつかないとき

すっかり長くなってしまいました!最後にnext&lastと冠詞の関係について説明しますね。

では「また来週!」ってなんて言いますか? 

①See you the next week.
②See you next week.

おそらく英語レッスンを受けているあなたなら、②だとすぐ気がついたと思います。

ただ、nextやlastにはtheがつかない!とだけ覚えておくとちょっと落とし穴があります。

なぜなら、theがつくこともよくあるからです。

つかないのは「今を基準としているとき」です。

では、過去や未来なら?そう、the next とか the last になりますよ。

これは日本語でも同じことが起こるのでわかると思いますが、過去の話をしているとき「先週の日曜日に大阪に行って、その次の日に京都に行ったよ」

このように、最初の「先週の日曜日」は今を基準なので、last Sundayと無冠詞ですが、次に出てくる「その次の日」(the next day) と、「その」を付けて言いますよね。
それは内容が過去の話になったからです。

このように、時間軸が現在からズレたときはじめて「その次の〜」= the next 〜というふうに定冠詞がつくわけです。

すっかり長くなってしまいました!

See you next time!😅

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マリリン
オーストラリアのメルボルン在住25年の英語講師、マリリンです。イギリスのロンドン、アメリカのロサンゼルスにも留学していました。英語学習、海外生活、異文化、いろんな情報を皆さんとシェアしていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします!