さて、今回から本格的に不可算名詞に入っていきましょう!

英語で名詞を考えるときには、可算名詞(数えられる名詞)と不可算名詞(数えられない名詞)の区別をする必要があります。
数えられるというからには、1つの形がクリアなことが条件になります。
その中には、グループで1つとみなす集合名詞もありましたね。
集合名詞には、①可算名詞で見方によって単数、複数になるもの(family etc.) ②可算名詞で常に複数なもの(police etc.) ③不可算名詞で常に単数(furniture etc.) の3種類ありました。
ややこしいですね〜。集合名詞がちょっと自信がなかったら、一つ前の55講に戻って復習してください。
では、ここから集合名詞以外の不可算名詞に入っていきましょう!
切っても名前が変わらない物質名詞
可算名詞の条件として、1つの形がクリアであること!ですが…
例えば、鉛筆を1本思い浮かべてください。
そしてそれをハンマーで思いっきり打ち砕いてみましょう(もちろん頭の中で)
粉々の木片に鉛の入り混じったものができあがるでしょう。
それはもう鉛筆とは呼べませんね。
それではチョークならどうでしょう?
チョークを粉々にしたら、それはもうチョークではないでしょうか?
昔、黒板を拭いている先生の背広が白くなっていると「センセー、チョーク付いてますよ」って教えてあげた記憶はないですか
そう、粉になってもチョークはチョーク、これが不可算名詞です。
この表にあるように、パンやチョークの個体もあれば、砂糖や砂の粒状、水などの液体、ガスや酸素などの気体も含まれます。
切っても切ってもパンはパン、水は水、ガスは…切れないですね
これらを物質名詞と呼びます。
ちなみに、卵はどうでしょう? 可算名詞!と思った人はもちろん、卵1つの形を思い浮かべましたねこんな!
でもスクランブルエッグや、溶き卵、オムレツになったら、もう形は1つではなくなります。
と言うことで、正解は「どちらもあり」です。
I ate an egg と言えば、丸一個の卵を食べたイメージが伝わりますし、I ate some egg と言えば、上に挙げたような卵料理を食べたイメージです。
果物もそうなりますね。I ate an appleというと、りんごを丸一個食べたということで、some appleというと、切られたリンゴのいくつかをイメージします。
ということで、可算名詞だって場合によっては不可算名詞になることもあるわけです。
見えないから数えられない抽象名詞
1つの形が決まってないから数えられないのが「物質名詞」なら、形が決まっていないどころか、形が見えないから数えられないのが「抽象名詞」です。
そもそも、数えられる名詞だってわざわざ単数・複数を気にしない日本語話者にとって、抽象名詞は数えられないから不可算名詞、というのは当たり前すぎますよね。
芸術、平和、野球(スポーツ)、科学(学科名)等々、挙げればキリがないほど目に見えない名詞はありますね。
ただ、その中には数えたくなる名詞も含まれているのが厄介です
3つのお知らせ、2つの情報、1つのアドバイス等々、あるいは「今日は宿題(homework)
が3つもあるんだよね〜」とか
これらは抽象名詞なので、複数にはできません。
ですが、このように数えたくなるときは、a piece of をつけます。2つなら two pieces of 〜になります。
では、さっそく太字を英語にしてみましょう!
Three pieces of news / two pieces of information / a piece of advice
I have three pieces of homework today!
いかがでしたか? スラスラ言えるまで練習してみてください
その人、物、場所だけの名前の固有名詞
そして最後が固有名詞です。
日本に「佐藤さん」は無数にいるでしょう。
でもあなたの知っている「あの佐藤さん」は1人なので、それは固有名詞です。
富士山も、〇〇富士って各地にありますが、あの富士山はやっぱりあの富士山、2つとして同じものはありません。
そしてあなたの名前もです。
同姓同名の人がいても、関係ありません。
それぞれが個として持った名前が固有名詞なので、当然、複数形にはなりません。
会社の名前、地名、映画や本の名前もそうです。
たまたま、会社の名前が「りんご」だとして、これは果物のりんごじゃなくて、会社の名前だよ、とわかりやすくする必要があるので、固有名詞の場合は「Apple」と大文字にするのが普通です。
デザイン上、小文字の方が好きっていう場合は会社の自由ですが、普通名詞と間違えられても文句は言えませんね

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