すきま英語

第4回 設問の先読みと本文から根拠を探す方法

準2級の長文読解では、本文を読む前に設問を確認する「先読み」が効果的です。先に設問を見ることで、本文のどこに注目すればよいか分かり、読む時間を短縮できます。

ただし、選択肢をすべて暗記しようとする必要はありません。質問の中心と探す情報だけを確認することがポイントです。

1. 設問の先読みで確認すること

本文を読む前に、次の点を確認しましょう。

  • 何について尋ねているか
  • 誰について尋ねているか
  • いつ・どこで起きたことか
  • 理由を尋ねているか
  • 結果を尋ねているか
  • 本文全体の内容を尋ねているか

例

Why did the students visit the museum?

この設問では、本文中から次の情報を探します。

  • 生徒たちはなぜ博物館へ行ったのか
  • because、to、so thatなどの理由表現
  • 博物館へ行く目的

設問を読んだ時点で、「理由を探す問題だ」と判断できます。

2. 疑問詞から必要な情報を判断する

疑問詞には、それぞれ探す情報があります。

疑問詞探す情報
who人物
what物・内容・行動
when時間・時期
where場所
why理由
how方法・状態
how many数
how often頻度

例

When did the event start?

この場合は、日時や時期を探します。

How did the students solve the problem?

この場合は、問題を解決した方法を探します。

疑問詞を見落とすと、本文中の情報を見つけても、違う種類の答えを選んでしまうことがあります。

3. キーワードに印をつける

設問を読んだら、重要な語を2~3個選びます。

例

Why did Ken join the volunteer activity?

キーワードは次のように考えられます。

  • Why
  • Ken
  • join
  • volunteer activity

本文では、これらと同じ単語だけでなく、似た意味の表現も探します。

言い換えの例

  • join = take part in
  • activity = event
  • help = support
  • start = begin
  • problem = trouble
  • reason = cause

本文と設問で表現が違っていても、意味が同じ場合があります。

4. 答えの根拠は設問の近くにある

長文問題では、設問の答えが本文の順番に沿って出てくることが多いです。

例えば、第1問の根拠が第1段落、第2問の根拠が第2段落にあるという形です。

そのため、第1問で本文の後半まで探し続ける必要はありません。まずは、前の設問の根拠が見つかった場所の次から読むようにすると効率的です。

ただし、本文全体の内容を問う問題や、タイトルを問う問題は例外です。これらは本文全体を読んでから判断します。

5. 根拠の前後を読む

キーワードを見つけても、その一文だけで答えを決めてはいけません。

必ず、次の範囲を確認しましょう。

  • キーワードを含む文
  • その前の文
  • その後の文

例

Many students wanted to join the project. However, they were too busy during the week. Therefore, the teacher changed the meeting time to Saturday.

「なぜ先生は予定を変更したのか」という設問の場合、根拠は次の部分です。

  • 生徒たちは平日は忙しかった
  • そのため、先生は土曜日に変更した

HoweverやThereforeなどの接続語にも注目しましょう。

6. 理由問題の解き方

Whyで始まる問題では、理由を表す部分を探します。

よく使われる表現

  • because:~だから
  • since:~なので
  • as:~なので
  • to:~するために
  • in order to:~するために
  • so that:~するために
  • because of:~のために

例

Lisa went to the library because she needed information for her project.

設問:

Why did Lisa go to the library?

答え:

Because she needed information for her project.

選択肢では、同じ内容が次のように言い換えられることもあります。

She wanted to find information for her project.

7. 内容一致問題の解き方

「本文の内容と一致するもの」を選ぶ問題では、選択肢を一つずつ本文と照らし合わせます。

確認するポイント

  • 主語は同じか
  • 動作は同じか
  • 時間は同じか
  • 場所は同じか
  • 数字や回数は同じか
  • 肯定と否定が逆になっていないか

注意すべき例

本文:

The students visited the museum twice.

選択肢:

The students visited the museum once.

この選択肢は、場所と行動は合っていますが、回数が違うため誤りです。

本文:

Ken did not join the activity.

選択肢:

Ken joined the activity.

notが抜けているため、意味が反対になっています。

8. 選択肢を消去する方法

正解がすぐに分からなくても、誤りの選択肢を消していけば答えを絞れます。

消去する順番

  1. 本文に書かれていないものを消す
  2. 本文と反対のものを消す
  3. 主語が違うものを消す
  4. 時間・場所・数字が違うものを消す
  5. 残った選択肢を本文の根拠と比較する

選択肢の一部が本文と一致していても、全体が正しいとは限りません。選択肢全体の内容が本文と合っているか確認しましょう。

9. 本文に書かれていないことに注意する

選択肢が自然な内容でも、本文に根拠がなければ正解とは限りません。

例

本文:

The students planted flowers near the school.

選択肢:

The students planted flowers near the school with their parents.

本文に保護者について書かれていなければ、この選択肢は選べません。

英語として正しいかどうかではなく、本文に書かれているかどうかで判断することが重要です。

10. 指示語問題の解き方

it、they、this、thatなどが何を指すか問われたときは、まず直前の文を確認します。

例

The town built a new sports center. This attracted many young people.

Thisは、単にsports centerだけを指す場合もありますが、「町が新しいスポーツセンターを建てたこと」全体を指すこともあります。

このような場合は、選択肢の内容と本文の流れを合わせて判断します。

確認の手順

  1. 指示語の直前を見る
  2. 文法的に当てはまる名詞を探す
  3. 前の文全体を指している可能性を考える
  4. 置き換えて意味が自然か確認する

11. 本文全体を問う問題

「この文章の主な内容は何か」という問題では、一つの段落だけを見てはいけません。

次の3点を確認しましょう。

  • 各段落で何が説明されているか
  • 文章全体で最も繰り返されている話題は何か
  • 筆者が最も伝えたいことは何か

要約の作り方

各段落を一言でまとめます。

第1段落:問題の紹介
第2段落:人々の取り組み
第3段落:取り組みの結果

この場合、文章全体の主な内容は、

地域の問題を解決するための取り組みと、その結果

と考えられます。

細かい例だけを述べている選択肢は、本文全体の要約としては不十分なことがあります。

12. 実戦的な読み方

長文問題では、次の手順を習慣にしましょう。

  1. タイトルを確認する
  2. 設問を先に読む
  3. 疑問詞とキーワードを確認する
  4. 本文を段落ごとに読む
  5. 根拠になりそうな部分に注目する
  6. 根拠の前後を読む
  7. 選択肢を本文と照らし合わせる
  8. 迷ったら消去法を使う

13. 今日の練習

次の英文を読んで、設問に答えましょう。

Last year, students at West School started a vegetable garden. At first, they wanted to make the school area more beautiful. Later, they began using the vegetables in their cooking classes. The students learned how difficult it was to grow food, so they stopped wasting food at school.

問題

Why did the students stop wasting food at school?

  1. They wanted to make the school area beautiful.
  2. They learned how difficult it was to grow food.
  3. They wanted to have more cooking classes.
  4. They did not like vegetables.

正解

2. They learned how difficult it was to grow food.

解説

soの前に理由が書かれています。

  • 理由:食べ物を育てることがどれほど難しいかを学んだ
  • 結果:学校で食べ物を無駄にするのをやめた

選択肢1は、野菜畑を始めた最初の理由です。設問の答えではありません。

今回のまとめ

設問の先読みと根拠探しでは、次の点を意識しましょう。

  1. 疑問詞から探す情報を判断する
  2. 設問のキーワードを確認する
  3. 同じ語だけでなく言い換えも探す
  4. 根拠の前後を読む
  5. 主語・時間・場所・数字を確認する
  6. 本文に書かれていない情報を選ばない
  7. 選択肢は消去法で絞る
  8. 全体問題は本文全体を見て判断する

先読みは、本文を飛ばし読みする方法ではありません。必要な情報を意識しながら読むことで、読み方を効率化する方法です。練習では、設問を見たら「何を探す問題か」を必ず言葉にしてみましょう。

次回は、準2級のリーディングで特に重要な、語句問題の解き方と文脈から意味を推測する方法について解説します。

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ABOUT ME
マリリン
オーストラリアのメルボルン在住25年の英語講師、マリリンです。イギリスのロンドン、アメリカのロサンゼルスにも留学していました。英語学習、海外生活、異文化、いろんな情報を皆さんとシェアしていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします!