はじめに
前回は、長めの英文を段落ごとに読み解く方法を学びました。今回は、英検3級のリーディングで得点を伸ばすために、設問の種類ごとの解き方と時間の使い方を解説します。
まず設問の種類を知る
長文問題では、英文を読む力だけでなく、限られた時間の中で正確に答える力も必要です。
英検3級のリーディングでは、主に次のような問題が出題されます。
- 語句の空所補充
- 会話文の空所補充
- 長文の内容一致
- 長文中の語句や文の意味を問う問題
- 文章全体の内容を問う問題
問題の種類によって、注目する場所や解き方が異なります。
語句の空所補充
文の中に空所があり、最も適切な語句を選ぶ問題です。
解き方
- 空所の前後を読む
- 文の意味を予測する
- 選択肢の品詞や意味を確認する
- 文全体に入れて自然か確認する
例:I was hungry, so I ___ a sandwich.
- bought
- opened
- watched
- listened
「お腹が空いていたので、サンドイッチを買った」という意味になるため、答えは bought です。
単語の意味だけでなく、文全体の内容から判断しましょう。
前置詞にも注意する
語句問題では、前置詞を含む表現が出ることがあります。
- listen to music
- look at a picture
- be interested in sports
- arrive at the station
- go to school
単語単体ではなく、まとまりで覚えることが大切です。
会話文の空所補充
会話の一部が空所になっていて、流れに合う文を選ぶ問題です。
解き方
空所の前後を確認し、次の点を考えます。
- 質問に対する返事か
- お礼や謝罪への返答か
- 誘いや依頼への反応か
- 会話の話題に合っているか
- 次の発言につながるか
例:
A: Would you like some juice?
B: ______
A: Here you are.
選択肢に Yes, please. があれば、これが自然です。「どうぞ」と続いているため、Bはジュースを受け取る返事をしたと考えられます。
返事の定型表現を覚える
| 場面 | よく使われる返事 |
|---|---|
| お礼 | You’re welcome. / No problem. |
| 謝罪 | That’s all right. / Don’t worry. |
| 誘いを受ける | Sure. / I’d love to. |
| 誘いを断る | I’m sorry, but I can’t. |
| 提案に賛成 | That’s a good idea. |
| 聞き返す | Could you say that again? |
会話文では、選択肢の英文だけでなく、前後の会話とのつながりを確認してください。
長文の内容一致問題
長文を読んで、本文の内容と一致する選択肢を選ぶ問題です。
解き方
- 設問を読む
- 人名・場所・時間などの手がかりを探す
- 本文の該当箇所を読む
- 選択肢と本文を一つずつ比較する
選択肢が本文と同じ単語を使っているとは限りません。
Ken was tired, so he went home early.
選択肢では、
Ken returned home before the usual time because he was tired.
のように言い換えられることがあります。
同じ単語を探すだけでなく、意味が一致しているかを確認しましょう。
「本文に書いていない情報」に注意する
不正解の選択肢には、本文に出てきた情報を少し変えたものが含まれることがあります。
たとえば、本文が次の内容だったとします。
Mary went to the park with her brother on Sunday.
選択肢に次の文があった場合、
- Mary went to the park with her sister.
- Mary went to the park on Saturday.
- Mary went to the park with her brother on Sunday.
- Mary went to the library with her brother.
正解は3です。
人、場所、曜日、同行者のどれかが異なる選択肢に注意しましょう。
理由を問う問題
Why …? と聞かれたら、理由を探します。
理由は次のような表現の後に書かれることが多いです。
- because:〜だから
- so:だから
- since:〜なので
- to:〜するために
- wanted to:〜したかった
例:
Lisa went to the store because she needed some milk.
質問:
Why did Lisa go to the store?
答え:
Because she needed some milk.
「店へ行った」という行動ではなく、その理由を答える必要があります。
気持ちを問う問題
How did he or she feel? と聞かれたら、出来事と気持ちを結びつけます。
例:
Tom lost his wallet. He looked everywhere, but he could not find it. He was very worried.
質問:
How did Tom feel?
答えは worried です。
気持ちは、次のような語で表されます。
- happy:うれしい
- sad:悲しい
- worried:心配している
- surprised:驚いている
- excited:わくわくしている
- tired:疲れている
- angry:怒っている
- relieved:安心している
「出来事が起こる前」と「起こった後」で気持ちが変わる場合もあります。設問が「最後にどう感じたか」を尋ねているときは、文章の終わりに注目しましょう。
時間配分を決める
本番で大切なのは、一つの問題に時間をかけすぎないことです。
目安として、リーディング全体を次のように分けて練習してみましょう。
| 問題 | 時間の目安 |
|---|---|
| 語句の空所補充 | 10〜15分 |
| 会話文 | 5〜8分 |
| 長文問題 | 15〜20分 |
| 見直し | 5分程度 |
実際の試験では、問題数や会場の進行によって使える時間が変わることがあります。そのため、普段から「決めた時間内に解く」練習をしておきましょう。
分からない問題への対応
一問に長く悩みすぎると、後の問題を解く時間がなくなります。
分からない問題があったら、
- 選択肢を確認する
- 明らかに違うものを消す
- 本文の根拠をもう一度探す
- それでも分からなければ印をつけて先へ進む
という手順で対応しましょう。
最後まで解いた後、残り時間で戻ります。
空欄のままにすると得点できないため、時間が足りなくなった場合でも、必ずどれかを選びましょう。
見直しで確認すること
見直しの時間には、すべての英文を読み直す必要はありません。次の点を優先して確認します。
- 答えをマークし忘れていないか
- 問題番号と解答番号がずれていないか
- notやneverを見落としていないか
- 人名や曜日を取り違えていないか
- 単数・複数を確認したか
- 「正しいもの」と「間違っているもの」を読み違えていないか
特に、設問の NOT や incorrect には注意してください。
速く読むための練習
速読とは、ただ急いで読むことではありません。英文の重要な部分を見分ける練習です。
重要語を意識する
- 人名
- 地名
- 曜日や日付
- 数字
- 否定語
- 接続詞
- 行動を表す動詞
音読する
音読をすると、英語の語順のまま意味を理解しやすくなります。
I went to the library / after school / to study English.
このように意味のまとまりごとに区切って読むと、英文を前から理解する力が身につきます。
今日からできる20分練習
5分:語句問題
空所の前後を読み、文全体の意味を考えます。
5分:会話文
質問と返事のつながりを確認します。
7分:長文問題
設問を先に読み、根拠を探しながら解きます。
3分:復習
間違えた理由を次のように分類します。
- 単語が分からなかった
- 文の構造が分からなかった
- 本文を読み違えた
- 選択肢を比較できなかった
- 時間が足りなかった
原因が分かると、次の学習方法を決めやすくなります。
ミニ確認問題
次の英文を読んでください。
Yuki wanted to make a cake for her mother’s birthday. First, she went to the supermarket and bought eggs, milk, and flour. Then, she made the cake with her brother. The cake did not look perfect, but her mother was very happy.
問題1:Why did Yuki go to the supermarket?
答え:
She wanted to buy ingredients for a cake.
本文では、Yukiが母親の誕生日のためにケーキを作ろうとしていたことが理由です。
問題2:How did Yuki’s mother feel?
答え:
She was very happy.
ケーキの見た目は完璧ではありませんでしたが、母親は喜びました。「見た目が完璧ではない」という情報に惑わされず、最後の気持ちを確認しましょう。
今回のまとめ
リーディングで得点を伸ばすには、問題形式に合った解き方を身につけることが重要です。
- 語句問題は空所の前後と文全体を見る
- 会話文は発言のつながりを確認する
- 長文問題は設問の手がかりを探す
- 理由・気持ち・時間・場所を正確に確認する
- 選択肢は本文と細かく比較する
- 分からない問題に時間をかけすぎない
- 見直しでは否定語やマークミスを確認する
- 普段から時間を測って練習する
次回は、英検3級のライティングで高得点を取るための基本構成を解説します。
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