英語スタディラウンジ

2021年度英検1級合格者の感想【英検対策を継続する秘訣は、学習を〇〇すること!】

英検1級に見事合格されました「KMさん」おめでとうございます!

今回はどのように合格を掴み取ったのか、取り組まれた学習方法についてインタビューを行いました!

1.英検1次試験の勉強方法について

英検1級1次試験を開始した際の私の英語力

まず前提として、英検1級1次試験の対策を開始した地点で、私の英語レベルがどの程度であったか、定量化できるデータを交えてお示しいたします。

・TOEIC L&R 最新スコア(2019年6月):910点(L465点・R445点)

・英検準1級 CSE 2470点(R655・L638・W633・S544)

上記の英語力をスタート地点とし、私が実際に行った英検1級1次試験に向けての対策を、分野別に共有させて頂きます。

Reading

大問1(語彙・熟語)

Readingの中で一番時間を割いた対策は、「語彙力の強化」です。

英検1級Readingの大問1では、難関大学の入試や英検準1級レベルを遥かに逸脱する難易度の語彙(10000~15000語レベルと言われています)が出題されます。1級に向けた対策を開始した際、過去問の大問1を眺めてみたのですが、「ほとんどの問題で4つの選択肢全ての意味が分からない」という状態であり、非常に焦ったのを鮮明に覚えています。

また、語彙そのものの難易度が高いだけでなく、大問1の配点は41点中25点と、Readingパートの半分以上を占めている のも大きな特徴です。

これらを考慮すると、「語彙力の強化は必須である」と考えました。

英検1級用の単語帳を一冊購入し、単語を見た瞬間に意味が連想できるようになるまで、何十周も繰り返して暗記をしていきました。その結果、試験本番では21/25点と、8割以上の得点を獲得することができました。

なお、語彙力の強化にあたって注意した点がありますので、併せてご紹介できればと思います。

「完璧を目指すよりまず終わらせろ(by Mark Elliot Zuckerberg)」

英検1級で求められる語彙レベルは確かに高いのですが、正解の選択肢以外の残り3個については、明らかに文意に合わない語彙(=引っかけ問題がほぼ無い)がほとんどであることが特徴です。
したがって、スペル・意味を完璧に覚える必要は、「英検1級合格」のみを目標とした場合には全く必要ないと考えます。語彙レベルがこれまでと比較して急に上がるため、「完璧に単語を覚えようとして挫折する」という声をよく耳にします(私も一度諦めかけたことがあります)。そうなってしまうと非常に勿体ないので、「次単語帳を見た時に、忘れている単語があってもOK。単語帳を回していく回数を重ねるにつれて、意味の分からない単語の割合を徐々に減らしていけばよい。」と、半ばリラックスした気持ちで取り組んでいました。

大問2・3(長文読解)

長文問題については「高校で学習する文法事項を理解しており、やや複雑な構文を精読することができれば、問題なく正答できる場合が多い」という事前情報を得ていました。

大問1対策(語彙力強化)が目標水準の半分程度進んだ地点で、大問2・3の過去問を解いてみたのですが、8割程度正答することができたため、概ね上記の認識で問題ないと思います。したがって長文問題に対して行った対策は、過去問6回分を解き、復習するのみでした。

ここで重要になるのが、問題の解き方・復習の仕方であると考えます。

問題の解き方

大問2については、
「1段落読み進める→カッコの中に入る内容を日本語である程度推測する(難しい場合は、ポジティブorネガティブな内容の2択でもOK)→選択肢に目を通し、最も推測に近いものを選ぶ」
の流れが最も効率的かと思います。

大問3については、いわゆる「段落の要約問題」になります。
したがって、問題を解く際には、「先に問題文に目を通す→1段落読み進める→答えを選択する」を10問通して繰り返す解き方を推奨します。

復習の仕方(大問2・3共通)

過去問による演習と同様に大切になるのが、間違えた問題の復習になります。

英検1級の長文問題の特徴としてはズバリ「紛らわしい選択肢が少なく素直な問題が多い⇒文章の意味を正しく解釈できれば確実に正解を選べる」であると考えます。つまり、長文問題で間違えた場合には、文章を正しく解釈できていない、と認識するようにしていました。

正しく解釈できる文章を増やしていくためには、復習の段階で「間違えた問題の段落を精読し、自分の力で和訳する(難しい場合は、解説内の和訳を参考にする)→なぜ間違えた解釈をしたのか原因を分析し、ノートに記録して蓄積する」ことを心掛けました。

Writing

Writingについて対策したことは、主に3点になります。

1. 頻出トピックを把握する(敵を知る)

英検の中では最高難易度の級であるとは言え、出題されるトピックの範囲はある程度決まっているそうです。したがって、頻出トピックについては確実に自身の意見を書くことができるよう、英作文用の参考書を1冊購入し、それをベースに対策をされることをお勧めいたします。私の場合、その参考書内の予想問題については解けるようにしておきました。

2. 自身の意見を根拠付きで説明できるよう、普段から訓練する

先ほど、「頻出トピックはある程度決まっている」と記述しましたが、既出の問題・予想問題等をひねって出題してくる場合もしばしばあります。実際に私も、本番で予想の斜め上を行く内容が出題されて面食らいました。

このような問題が出題された際に大切になるのが、「何も意見が浮かばない状況を避ける」ことだと考えます(字数が足りなければ大幅減点になってしまいますので・・・)。これについては、一朝一夕で対策できるテクニックではありませんので、普段からの習慣を積み重ねることが重要だと思います。

参考までに、私が行っていた具体的な対策例は、以下の通りです。

過去問のトピックを派生させた問題を自作し、それに対する英作文を書いてみる(問題の自作が難しい場合は、2次試験の過去問を参考にし、関連問題を探す)

(例)過去問”Can renewable energy sources replace fossil fuels?” の場合

→派生させた問題の例”Can the world live without oil?” “Is the solar power the energy of the future?”

3. 時間削減のためのテクニックを考える

長文問題の文章量が多いことを考慮すると、時間削減のための工夫が必要になります。

そこで私の場合、主に以下2点を意識するようにしていました。

テンプレートを予め決めておく

英検1級Writingの場合、「導入→理由3種類→結論」と形式に指定があるので、それに当てはまる形のテンプレートを予め決めておき、理由を考える時間を多めに取れるように工夫しました。

②1行に記入する文字数を決めておく

英検1級Writingで要求される文字数は200~240wordsですので、書き終えてから文字数をカウントするだけでも1~2分のタイムロスになってしまいます。それを避けるために、
1行当たり10単語記入する、と決めていました。

Listening

リスニングの対策で私が実際に実践したことを、「過去問編」「復習編」「番外編」の3種類に分けて共有させて頂ければと思います。

1. 過去問編

リスニングの対策として主に行ったことは、「過去問6回分を解き、間違えた箇所の復習」になります(長文問題の対策と似ていますね)。

ここで意識していたことがいくつかございます。

①選択肢の先読み→読み上げられる内容を予想

英検1級リスニングの大きな特徴としては、「問題文が印字されておらず、TOEICのようないわゆる”先読み”が出来ない」ことが挙げられます。特にPart2・4については読み上げられる文章が非常に長いため、少し工夫が必要になります。

そこで私が意識したのは、「選択肢の先読み」になります。問題文は実際に流れるまで分かりませんが、選択肢については問題用紙に印字されております。Direction(問題の内容の説明)が流れている間に簡単に目を通しておくことで、どのような話題の文章が流れるのかある程度予想することができ、情景を頭の中でイメージするのが少し楽になるかと思います。

②分からない問題に固執しすぎない

英検1級リスニングの場合、すべての問題が1度しか放送されません。したがって、正解の選択肢を選ぶのに迷っているうちに次の問題に進んでしまい、十分に内容が聞き取れない・・・という形で、負のスパイラルに陥る可能性が大いにあります。それを避けるためには、分からない問題は適当にマークし、気持ちを切り替えて次以降の問題に集中することを意識していました。

本番と類似の環境下で解く

小さなことではあるのですが、リスニングの練習をされる際には、本番に極力近い環境下で解くことをお勧めいたします。実際に比較すればわかるのですが、スピーカー・イヤホンから流れる音声の質は全く異なります。本番ではスピーカーから音声が流れますので、そちらに合わせて対策をしてみてください。

2. 復習編

リスニングの場合も、長文問題と同様に選択肢が非常に素直です。つまり、間違えた場合の原因は、「聞き逃し」か「読み上げられた文章の意味が正しく解釈できていない」のいずれかになります。

そのため私の場合、間違えた問題をもう一度解き、なぜ間違えたのか?の原因を把握するところから始めました。文章の意味が理解できていない場合には、知らなかったフレーズ・単語をノートに記録し、少しでも聞き取れる範囲を広げられるように工夫していきました。

3. 番外編

上記の過去問ベースでの対策以外にも、英語に耳を慣らす(+α楽しみながら学習する)ために、英作文の頻出トピックに関する解説動画やドキュメンタリーをYouTube上で検索し、時々視聴していました。字幕無しでは理解が難しい場合が多いので、自動字幕機能を活用するようにしていました。

2. 英検2次試験の勉強方法について

私自身、2次試験については2度不合格になったため、非常に苦労しました。

紆余曲折を経て合格した形になりますが、実際に私が行った対策をご説明できればと思います。

大きく分けて5点ございます。

1. 頻出トピックを把握する(敵を知る)

Writingと同様、2次試験においても出題されるトピックの範囲はある程度決まっております。過去問についてはインターネットで検索すれば沢山収集することができますので、どのような傾向の問題が頻繁に出題されるか分析していきました。

頻繁に出題される傾向がある問題については、2分間スピーチ用の論理構成を予め整理しておき、スピーチで同様の問題が出題された際に淀みなく話すことができるように準備していました。

2. 自身の意見を根拠付きで説明できるよう、普段から訓練する

これもWritingと同様の内容になります。特に2次試験においては、トピックの選択・スピーチ内容考慮の時間が1分しか与えられていないため、「普段如何にスピード感を持って意見を構築できるか」が合否を分けるカギになると考えます。また、過去問と全く同一の問題が出題される確率は非常に低い(類似のものがあっても、ひねってくる可能性が高い)ので、思考力を高めておく習慣は非常に重要です。

3. 便利なフレーズをメモしておく

2次試験のスピーチ内容を考えるにあたって、英作文のような形で原稿を予め作ることがしばしばありました。その中で、「色々な場面で何度も使い回せそう!」と思えるようなフレーズが沢山登場しました。これらを蓄積していくことによって、たとえ話す内容が浮かばなくなったとしても、それを埋める形で話を継続することができる場面が増えていったと実感しています。

4. 英会話力を高める

1.~3.の訓練をしても、実際に話す訓練をしなければ、2次試験における点数を上げることは難しいです。2次試験の模擬試験形式で練習することと並行して、オンライン英会話のフリートークを活用し、先生にスピーチトピックに関連した内容の質問を投げかけていただき、それに対して的確に回答できるようにしていきました。その結果、多少意見が的外れだとしても、沈黙の時間が発生するということは無くなっていきました。

5. (本番編)自身に最も馴染みのあるトピックを選択する

事前準備の段階では、可能な限り幅広いトピックに関する知識を取り入れておくことが重要になりますが、本番では「得意分野」を選択するように意識していました。そうすることで、スピーチでは具体例を交えた説得力の高い内容を話すことができる可能性が高まりますし、質疑応答でも柔軟に対処しやすくなるのではないかと思います。

3. HIROKI先生のレッスンで参考になった点

HIROKI先生には2次試験の対策レッスンでお世話になったのですが、参考になった点は大きく分けて以下3点になります。

1. (スピーチに関して)論理構成・具体例を適切な形に修正して頂けた

2分間スピーチにおいては、与えられたトピックの中から1つを選択し、首尾一貫した意見の発信が求められます。2分間もの間話を継続しようとすると、気付かぬうちに話が脱線したり、説得力に欠ける内容を喋ったりすることがしばしばありました。そこで、HIROKI先生は改善すべき点を瞬時に見抜いて下さり、必要に応じて「このように変更したほうが良い」等のアイディアや代替案を提示してくださりました。

2. (質疑応答に関して)スピーチの内容とは反対意見の質問を積極的にしてくださった

準1級までの2次試験では、予め質問が用意されており、それに対して回答する形になります。しかし1級の場合、面接官が敢えてスピーチの内容に反対する意見を質疑応答で投げかけ、「受験者がスピーチと矛盾しない意見を臨機応変に発言できるかどうか」試される場面が多々あります。これに関しては、いわゆる「ディベート」に近い形になりますので、多くの方にとっては訓練が必要になるかと思います。

HIROKI先生のレッスン内では、このような「スピーチ内容と反対意見の質問」を多くしてくださりました。これによって、本番の質疑応答では頭が真っ白になることなく、冷静に対処することができました。

3. 発音・イントネーションを修正してくださった

私を含め、英語を話すことに慣れていない場合、正しいイントネーションや発音が分からず、適当に喋ってしまうケースが多々あるかと思います。

そんな中でも、特に強調すべき音節が間違っていた場合には、その都度必ず指摘してくださりました。また、チャットボックス内にメモもしてくださるため、復習が非常にしやすかったです。

英検1級2次試験では、発音は40点中10点と非常に大きな配点になりますので、先生にご指摘頂いた部分を直そうと心掛けるだけでも、合格にグッと近づくことができるのではないかと思います。

4. 今後の学習者の方(特に英検1級合格を目指される方)へのアドバイス

(1次試験・2次試験ともにギリギリで合格した身としては、偉そうなことは言えないのですが・・・)英語の学習において最も大切になることはとてもシンプルで、「継続すること」だと考えます。一朝一夕で身に着けた事項はすぐに忘れてしまいますし、逆に時間を掛けて習得したことは長期間頭の中に残っているものです。

継続のための秘訣としては、「学習そのものを楽しむ」ことだと思います。

私の場合、2次試験で2度不合格になり、挫けそうになったことが何度もありました。それでも、合格を勝ち取るためには「継続」したいという思いも同時に抱いていました。
そこで大切にしていたことは、「多くのスピーチトピックに対して話す練習をすることで視野が広がり、それとともに見える世界が広がってお得じゃないか」という考え方です。英検1級は、世界の見え方を少しでも変えてくれる(=ある意味では、楽しみを見出しながら挑戦できる)試験である、と言っても過言ではないのではないでしょうか。

とは言いつつも、私がお示しした対策方法については、必ずしもすべての方に「楽しんで頂ける」ものではないかもしれません。ですので、これらはあくまで参考として頂き、英検1級を目指される方それぞれが「楽しめる」方法を模索し、学習内容や方法を工夫していっていただければと思います。

すべての英検1級合格を目指されている方に、幸多からんことをお祈り申し上げます。

I wish you all the best!!

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