〜前回の続きから〜
その時までは、社会人になってまで、しかも学校通いまでして英語の勉強するなんて思ってもみませんでした。
ー本当に英語がマスターできるのだろうか。
と期待と不安を抱えながら、社会人としての学校通いの開始です。
時はバブル末期、もうすぐバブルが弾けるなんてことは知る由もなく、世間ままだまだ浮かれムードの漂う1990年代。
幸い、私の所属した編集部は、雑誌の締め切りまでにきちんと記事さえ入稿できれば、途中細かく勤務内容をチェックされることもない自由な環境でした。
映画担当の私は、時間が許せば試写会に通っていました。
試写会は、映画配給会社の試写室で行われていて、そのほとんどが銀座・有楽町、六本木にありました。
そしてその英会話学校もその地域にブランチがあって、試写会前後に時間を見つけてはレッスンを入れていました。
そんなある日、学校のオフィスに「TOEIC講座」のお知らせが貼ってあるのを目にして、
「あの〜、これって何ですか?」
と受付の人に興味本位で聞いてみました。
「あ、トイックですね。英語の実力テストですよ」
それが初めて「TOEIC」という名前(?)を聞いた瞬間でした。
それまで英語の試験といえば「英検」の一択だったので、他にもあるんだ〜、くらいの興味本位で、早速その日、TOEIC講座を受講することに。
そしてレッスン開始10分後にすぐに撃沈。
パート5の穴埋め問題のセッションでしたが、プリントを配布され細かい文法事項を聞くうちに、あっという間に頭が一杯一杯になってしまいました。
ヒェ〜、難しい〜😓
洋画3本見終えた仕事帰り、とっくに脳のキャパ超えてるよ〜🤯と言い訳しつつも、講師の説明が一つも頭に入ってこない事態に呆然。
それでも、実際の試験になったらそこまで大変なはずはないだろうと、講座終了後に配布されたTOEIC試験の申し込み用紙に記入し提出するという、意味不明の行動に出てしまいました。
そのままTOEIC試験当日を迎え、
「実際のテストはそこまで大変なはずはない」
なんてことは、やっぱり私の勝手な妄想に過ぎなかったことを認識するハメに。
でもあれだけたくさん(200問)マークシートを塗り潰したのだから、意外と正解してるかも?
と、ちょっとした期待も実はあったりして…
その結果が届いたある日の昼下がり、封筒を開いて点数を見て愕然😱
その封筒ごと即座に丸めてゴミ箱へシュート!
ー今のは、見なかったことにしようー
咄嗟の自己防衛本能が働き、私のTOEIC初体験は、一瞬で闇に葬られてしまうことに。
正直、点数は覚えていませんが、おそらく400点後半から500点前半だったと思います。
そのくらいショックが大きくて記憶が飛んでるんですね。
まあ、見たのは時間にして3秒くらいですから😅
今でこそ、その点数が「試験対策しないで受験した大学生の平均点」だと知っているので、合点がいくのですが、990点満点のテストでこの点数は酷すぎる!と「英語ができる人」と周囲に思われていた人間としては、何が何でも封印したいくらいの点数だったことは確かです。
その時に誓ったことが、
「TOEICは私に向いてないんだ!2度と受けない!」
でした。
この5年後、この誓いを立てた自分が海外でTOEICを教えることになろうとは、誰が想像したでしょう?
運命の女神は本当に気まぐれで残酷です。
〜第3話へ続く

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