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ワールドトーク講師インタビュー#05|強弱を付ければ英語は伝わる

日本人の先生がどのように言葉の壁を乗り越えて海外で生活をされているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、本のような素敵な言葉が並ぶプロフィールが印象的なTak先生にお話を伺ってみました!

Tak先生】海外経験がないまま高校卒業、学校で学んだ英語力のみでアメリカ生活をスタート。英語力のなさに悩みながらも語学学校や大学に通い2年半をアメリカで過ごす。日本に一時帰国し英会話の講師としてレッスン。その後イギリスに渡り趣味だった写真を勉強し写真家として活動。現在はドイツにてフリーのフォトグラファーをしながらワールドトークでレッスン中。

ワールドトーク講師歴:4年
ワールドトークレッスン数:5602レッスン
※2023年1月時点

間違えても伝われば大丈夫

ーープロフィールを拝見すると、まるで本を読んでいるかのような言葉選びで前向きな気持ちになります!先生の語学学習への向き合い方は、どのような過程で出来上がっていったのでしょうか?

僕も日本で育ったので高校までは皆さんと同じ英語の授業を「楽しくないな」「意味不明だな」と思いながら受けていました。

高校卒業後はアメリカ人になりたい!他の国に行きたい!という思いが強く、アメリカに行きました。(海外に行くと)もうそこで一生懸命全て頑張らなきゃ!みたいな気持ちで語学を頑張りました。

ただ、僕たちはどんなに頑張ってもネイティブにはなれないです。

その中で「じゃあどうやって自分の学習方法を探していくか」となったときに、結局はコミュニケーションが大事で間違ってもいいし伝わればいい、という考えになりました。

今、僕はドイツに住んでるので生徒さんが英語を学ぶようにドイツ語を勉強しています。
その過程でも同じことを感じます。

間違ってもぐちゃぐちゃな単語でもいいから何か伝わればいい。

これが僕の学習のべースです。

海外移住が初海外

ーーなるほど…!ちなみにアメリカに行かれた時の英語レベルはどれくらいだったのでしょうか。英語の先生となるとどうしても「もともと得意だったのでは…」と思ってしまいます!

多分英検3級レベルくらいだった気がします。

高校2年生ぐらいの時にはもう日本にはいないと決めたので、もう高校の学校の勉強はしないことにして、授業中でも自分のやりたいことを探して別の事を考えていた感じでした。

――どうしていろんな国がある中でアメリカだったんでしょうか?きっかけがあれば教えてください!

僕は同性愛者なので2000年代初めの日本ではそのままの自分で生きていくことが厳しいと感じていました。

ーー確かに、やっと今時代が変わってきている感じですよね…

そうなんです。当時は会社でカミングアウトしている方も日本には殆どいなかったので、その中で僕は多分生きていけないだろうなと感じました。これが一番大きかったところですが、アメリカの映画や小説の中には同性愛者の人達が出てきていたので「自分の居場所はあそこ(アメリカ)なんだろうな」という気持ちがありました。これがきっかけですかね。

ーー本や映画の影響もあったんですね!高校在学中は留学などはされなかったんでしょうか?

初めての海外経験が高校卒業後の移住でした。

お金がなくて日本に一時帰国してアルバイトをすることもあったんですが、今では日本の記憶は子供時代だけですね^^

ーーなるほど…!アメリカでは何をして過ごされたのですか?

サンフランシスコにある大学に入学しました。(アメリカの大学は専攻を後で選択するので)3,4年後は舞台芸術や映画の専攻に進むことを考えていましたが、少しかじったところで費用の関係で日本に帰らないといけない状況になりました。

一度帰国してお金を貯めてアメリカに帰ろうと思いましたがなかなか思うようにいかず、アメリカの大学の卒業はできなかったです。
その後、ワーキングホリデーの制度を利用してイギリスに行きました。

イギリスではジャパニーズレストランで4,5ヶ月ぐらい働いて、その後はカフェで働きました。

ーーそれからは現在もされている英会話の先生とフォトグラファーの2本柱の活動だったんでしょうか?

英会話の先生を始めたのは今のドイツに来てからなので、イギリスでは少しの間だけその2つの生活でした^^

イギリスでは趣味だった写真を仕事にしようと思い1年くらい大学で勉強し、資格を取得し仕事を探し始めました。その後イギリスの永住権も取得したのですが、今はドイツで生活しています。

語学はワイン作りと漬物作りに似ている

ーー辛いこともあったと思うのですが、とても素敵な海外生活ですね!今ドイツに住まれているとのことで、ドイツ語の学習はどのように進めているんでしょうか?気になります!

僕は30代に入ってからドイツ語を学び始めたので比較的遅いと思います。

ゆっくりゆっくりでしか理解が進まないのでそうなった時に、もう簡単で、
いつかは喋れるようになるからゆっくり頑張りなさい」って自分でひたすら慰める。本当、それしかないです^^

僕の生徒さんもそうなんですけど
「何でできないの!」「この単語もう何回目?!」って(自分に)言っちゃうんです。ただ、そうしたところで僕の経験上はあまりうまくいかないです。嫌にもなってきます。

だから最近は語学というものはワイン作りや漬物作りに似てると考えるようにしています。

ひたすらひたすら色んな情報を詰め込んで、詰め込んで…それが脳みその中にずっと沈んでいくんです。そして段々と中に入っていく…だからすぐ出てこないです。

語学は一週間や一か月では伸びないもので、ワインも一緒で一か月ではできないです。だからずっと待ってみます。

だけどある日、本当に突然に、ポコポコ!っと泡みたいなのが出てくる。
「あれ、この時ってこの単語言えば良さそう」
「あれ、これって多分こんなこと言ってる」みたいな破片が出てくるんですよね。これを待つしかない。

そうやって(自分に)言い聞かせて、ドイツ語を身に付ける時も「大丈夫!」みたいな感覚を持っています!

自分に「大丈夫」と寄り添う

ーーすごい!素敵な話を聞いてしまいました…!!

もう自分に言い聞かせるしかないんです^^

結局(語学は)脳みそとの戦い、と、そういう風に思います。

人間って「自分」がありながらも、脳みそでは「できないできない」「ダメダメダメ」と思ってしまって暴走します。だからその脳みの隣に立って「いや大丈夫、大丈夫」「落ち着け、落ち着け」みたいな言葉をひたすらかけてあげたいです。

「これはね、ワイン作りだから今」「苦しいけどいつかは役立つから。もうちょっと頑張ろう?」みたいな。これが僕のメンタリティです^^

ーーなるほど!ちなみに生徒さんから来る質問でもやっぱり「なんでできないんだろう…」というお悩みも多いですか?

多いですね。「こんなに頑張ってもできないのは年齢のせいでしょうか…」といったご相談はやっぱりあります。

確かに年齢が上がると(語学の習得が)難しくなることはあります。
覚えにくくなることに加え、皆さん日常の生活が忙しく、様々なストレスもある中で、その隙間に語学を入れる…は難しいと思います。

なので、「あまり自分に厳しくならないでください」と伝えています。

あと、自分の成長ってなかなか見えないと思います。「あ、ここ出来たな」とか「これまでより良いな」というのは僕たち(先生)が気付くことが多いので、そこはなるべく僕から伝えるようにしていますね。

「●●ができて、▼▼ができてないね」けど「●●はできてるからそれでいいじゃない!」みたいな声掛けをして、アシスタント的な役割を心がけています。

強弱を付ければ英語は伝わる

ーーなるほど!(頼もしい…!)先ほど年齢が上がると…というご相談をいただいたとのことだったんですが、大人の方向けのレッスンが多いんでしょうか?

そうですね!

あと、発音を気にされる方がとても多いです。YouTubeを見ていても発音に関する動画が多い印象です。

ーー確かにとても多いです…!

発音って、口の形をこう考えてこうする…という恐ろしいほどの練習量が必要なので僕も一番難しいと思います。

また、発音は若い時の方が身に付けるのが早いです。10代の子達が海外に行けば喋れるようになるのはその影響です。聞いておけば勝手に音が分かるようになります。ただそれは10代後半となると難しいです。ちなみに、僕はアメリカに行った時が19歳だったのでもう遅かったです。

なので、僕は日本人の方に特に気を付けていただきたい「英語の強弱」をポイントにレッスンをしています。

僕たちが話す日本語は喋ってるとずっと(今話しているように)平らでしゃべってますよね。英語は強弱をつけて「言いたいの、これ」「ここを言いたい」という風に話をしているので、たとえ発音を良く言っても日本語の平らなままで話すと、外国の方からすると大事なところが聞き取りにくいんです。

大事なところを強く言うだけで今まで「Excuse me?」「Pardon?」と聞き返されていたことが「OK!」となり、英語が通じる!ということがあります。

空港・電車のアナウンスで実験

ーーすごい!!私も意識してみたいと思います!!

びっくりですよね?!皆さんよく、「R」は舌を巻いて…とトレーニングされるんですけど、(発音の強さを)上げたり下げたりするのを習った方が早いし効率的なんです。

僕は今ドイツに住んでますが、ドイツ人が話す英語もなまりがあります。決して正しい英語の発音をしているわけではないですが、通じるのは(会話の中に)上がったり下がったりがあるからなんです。イタリア人やフランス人(が話す英語)も同じで、ラッキーなことにヨーロッパ言語にも強弱をつけることがあるから通じるんです。

それらに比べて、日本語の言語には「平ら」しかないので一番の問題になっていると思います。

機会があれば試していただきたい面白い実験があるんですけど、
空港に行かれてアナウンスを聞いてみてください。

“Ladies and Gentlemen… ANA to Fukuoka…”
の後に突然(焦った様子で)「お客様ー、お客様ー、お呼び出し申し上げます・・・・」
のアナウンスが入って、その後に、また英語で「●●会員の方は…」という案内アナウンスが入ると、日本語の真っ平な言い方のまま英語アナウンスがされている時があります。

そのアナウンスは僕が聞いても、海外の方が聞いても「ん?」と聞き取ることができないです。英語を早口で言っているのは分かるけど、「なんか急かされてるなあ」「何だろう」という印象になります。

発音というよりも、上がったり下がったりが英語では大事なんです。

ーー面白いです…!羽田行こう!と思っちゃいました(笑)

そうなんです!聞くと面白いんですよ^^

日常生活でも、特に東京に住んでると電車でも英語のアナウンスがありますよね。
それを聞いてみて「あ、ここ強いんだ」「ここ強弱あるな」と意識するだけで全然違うと思います。

先生は学習の”アシスタント”

ーー先生のお話がとても楽しくて是非いろんな会員さんに聞いていただきたい気持ちになりました!まだ先生のレッスンを受講したことがない方にお伝えしたいメッセージがあれば、お願いします!

僕は海外に住んでいるので、「最初から英語で話さないと…」と生徒さんの中ではちょっと怖い感覚を持たれる方が多いみたいです。

レッスンもスタートから英語になると「どうしよう」となるかもしれませんが、英語はコミュニケーションのツールです。ぶっちゃけて言えば僕は日本語が喋れますから

「I’m fine thank you.」「I like reading books / watching movie.」

のような無難なところに行ってしまわずに、本当に言いたいことを言ってみてもらいたいです。英語で言えない時は「もういいや!」と日本語で言って、「あっ、私言いたいことが伝えられて良かった!」と思っていただければと思います。

僕のレッスンは楽しさが大事です^^

楽しさ一番で、レッスン内容はみんな違うことをしてます。同じことしてる人はいないです。

性格が皆さん異なるように、学習能力や学習の仕方も違います。なので、僕に当てはまっていることが生徒さんに当てはまらないので、僕はあくまでもアシスタントとして授業をしています。

例えばリスニングしたいです!っと言っていただいたら「これと、これと、これがありますけど、やってみて好きなのを探してみてください!それが好きだったらやっていきましょう!」と提案して、もしつまらなかったら言ってください、次回は変えますね^^という流れで進めて、生徒さん自身で学習を設定していく。というのが僕のクラスです。

まずは楽しく!そして英語って便利だな!と思ってもらうのが僕のゴールなので
たくさん間違ってもらっていいですしもうぐちゃぐちゃな英語でもいいので

何かを伝えるっていう楽しさ

を覚えていただければいいなと思っています^^

楽しいお話ありがとうございました!
インタビュー中もたくさんポジティブな言葉をいただき、先生の暖かさ、そしてhappyな雰囲気にとても励まされました♪Tak先生となら長期戦の英語学習も楽しめる事間違いなしです!
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ワールドトーク運営事務局
日本人講師メインのオンライン英会話サイト「ワールドトーク」の運営事務局です。英語学習に役立つ情報を提供できるよう、ブログを更新していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。